とある営業所へお邪魔した際のこと。
ここは本社からは事故が非常に多くどうしたらいいのかと相談を受けていた営業所だった。
他の営業所と同じように運転者への講習をしてほしいと言われ初めて訪問したときに一目で事故が多い原因がわかった。
まずは、社内が雑然としている。所長が慌ただしく動いていて落ち着かない。従業員は集まらない。最初は並べた椅子の3分の1くらいしか社員が集まっていなかった。
みんな暗い顔しているなぁ。ぐったりしている。なぜこんなことに付き合って長居させられるのかとでもいいたげな不満顔。
30分ほど過ぎた辺りからボチボチと人が加わる。所長はたえず電話なのか、中座する。
途中で出発するドライバーは抜けていった。最後までざわざわした中で講習を終えた。
それから1年半、同じような状況で3回目を迎えたときに…切れた。
今回はまだプロジェクターはあったが、(最初はそれすらも用意されていなかった。笑)
スクリーンがない。映すところがないではないか。初めてでもあるまいし。
おまけに私は4時からと聞いていたが一切人はいない。ドライバーは4時半からと聞いていたそうだ。なんとかやったが、効果は期待できない。
その日の会食でついに私は所長に「どういうことなのか。」と詰め寄った。
生意気にも私は「あなたがこういう状態だからドライバーも落ち着かないのだ。落ち着かないから事故もなくならない。すべてはトップであるあなたの責任ではないか。」
と言い放った。所長はすまなさそうに「はい、そうですね。」とうなだれるばかり。
もう、本当にこの営業所いやだわ。。。と思い、帰ってきた。
なんとその営業所がその1年後の講習前に本社をお邪魔した際に、「まさか」の事故0になっていたのだ。 (続く)
佐々木ひとみ